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ウッドデッキは、家族や友人との憩いの場として、また庭の景観を引き立てる素敵な空間として、建築時にご希望される方も多いですが、実はDIYで設置する方も増えています。
自然と調和するデザイン性や多用途で活用できることで人気が高いのですが、日々の手入れを怠ると、汚れや傷みが進み、せっかくのウッドデッキが劣化してしまうことも。特に、雨風や紫外線にさらされる屋外のウッドデッキは、素材に応じた適切な掃除やメンテナンスが重要です。
本記事では、ウッドデッキを長持ちさせるために、素材別の特徴やメリット・デメリットを解説しつつ、それぞれに合った掃除方法をわかりやすく解説します。
目次
ウッドデッキには大きく分けて「天然木」と「人工木(樹脂デッキ)」の2種類の素材があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、用途や好みに応じて選択することが重要です。ウッドデッキのように屋外に設置するものはデザイン性だけでなく、耐久性やメンテナンス性も考慮して選ぶ必要があります。以下に素材の特徴とメリット・デメリットを詳しく解説します。
天然木のウッドデッキは、自然素材特有の温かみや風合いが魅力です。木目の美しさや季節ごとに変わる表情が庭や住まいにナチュラルな雰囲気を加えます。
天然木ならではの木目や温かみのある質感、香りなど木の風合いを楽しむことができます。定期的な清掃や塗装を行い、しっかりメンテナンスをすることで、その風合いが経年変化によりさらに趣き深くなっていく様も魅力です。
耐候性や耐久性に優れた“ハードウッド”とやわらかい質感で加工や塗装がしやすい“ソフトウッド”があり、使用する木材の選択肢も比較的多いです。ただし、ハードウッドとソフトウッドではそれぞれにメリット・デメリットが異なるため、特性を知って何を優先するかを考えた上で選びましょう。
保護塗料で塗装していても、紫外線や雨風にさらされ続けていれば劣化は避けられません。割れや反りが発生したり、腐食する可能性もあります。そのため、防腐剤や塗装の塗り直しなど、定期的にメンテナンスが必要で手間がかかります。また、耐久性の高いハードウッドを採用した場合、初期費用が高くなることもあります。
人工木は、木粉や樹脂(ポリプロピレンなど)を主成分とした複合素材で作られており、近年では見た目や質感も天然木に近い製品が増えています。ソフトウッドより硬く、木材より軽いのが特徴です。変形・変色も少なく扱いやすいので人気です。
湿気やシロアリに強く、腐食しにくく耐久性が高いです。劣化が遅い分、長期間美観を保ちやすいというメリットがあります。天然木と比べ、定期的な塗装や防腐剤が不要で、掃除のみの簡単なメンテナンスで済みます。また、割れや反りもほとんどないため、木材の個体差によるトラブルも少なく扱いやすいです。長期的に見るとコストパフォーマンスが高い素材と言えます。
デザインやカラーバリエーションが豊富なので、イメージに合ったものを選びやすいです。素材は人工木でいいけれど、天然木のような質感にしたいという方でも、木目が感じられる凹凸感のあるデザインの人工木もありますのでおすすめです。加工もしやすいです。
樹脂を使った素材ですから、もちろん天然木のような質感や香り、経年変化による味わいは得られません。それを求めるのであれば天然木を選んだ方が良いでしょう。また、熱を吸収しやすいので、夏場は表面が熱くなりやすく、素足で過ごすのは難しい場合もあるので注意が必要です。
ウッドデッキの掃除は、素材によって適切な方法が異なります。天然木と人工木の特性を理解し、それぞれに合ったケアを行いましょう。まず、天然木・人工木に共通する日ごろの掃除ポイントを押さえた上で、素材別の詳しい方法をご紹介します。
ウッドデッキの主な汚れは砂埃や落ち葉、ゴミですので、ホウキで軽く掃くだけで簡単な汚れは落ちます。また、掃き掃除をこまめにすることで、シミや色素沈着、湿気によるカビなどを防ぐことができます。週末や気づいた時などに意識的に習慣化していくと良いでしょう。
掃き掃除で取れない汚れや泥がついている場合は、湿らせた布で軽く拭き取ります。時間がある時にはデッキ全体に水をかけ、モップやブラシで木目に沿って水拭きしましょう。こちらも定期的に行うことをおすすめします。
ホームパーティーやバーベキューを行った後の片付けの際にウッドデッキも併せて掃除するようにすると良いかもしれませんね。水拭きした後はしっかり乾燥してください。水分が残るとカビや腐敗の原因になります。
ウッドデッキに植物鉢やプランターを置いている場合は、ずっと同じ場所に置きっぱなしにせず、掃除のタイミングなどで定期的に動かして、底面に溜まった湿気を取り除きましょう。
排水溝がある場合はゴミや汚れが溜まっていないかも忘れずにチェックしておきましょう。放置しておくと、汚れが落ちにくくなるだけでなく、腐食や劣化の原因にもなるため、日常的な点検とお手入れをするように心掛けましょう。
天然木は人工木より繊細で傷が付きやすいので、掃除の際も丁寧に行いましょう。手順は以下の通りです。
※カビによる黒い斑点には次亜塩素酸系の漂白剤を使用します。
※高圧洗浄機は木材表面を傷める可能性があるため、使用を控えましょう。
人工木は耐久性が高く、汚れに強く丈夫ですが、掃除を怠ると汚れが染み込みやすくなるので、定期的な清掃を心掛けましょう。基本的な手入れは天然木の場合とそれほど変わりません。
※人工木は天然木よりも高圧洗浄機の使用に適しています。ただし、洗浄距離を保ち、低圧で使用するようにしましょう。
ウッドデッキが天然木素材の場合は、ハードウッドかソフトウッドか木の種類によって最適な塗装の塗り替え時期は異なります。ソフトウッドの場合は1~2年に一度、ハードウッドの場合は基本的に塗装は不要とされていますが、4~5年ほどを目安に再塗装を検討されると良いかもしれません。
塗り替えは天然木デッキの耐久性を高めるための必須メンテナンスで、適切な塗料を選ぶことで、美観と保護効果を両立できますし、結果的に長持ちさせることにもつながります。
塗り替え時期の大まかな目安は上で書いた通りですが、地域や環境といった外的要因によっても異なりますから、実際には見た目の変化にも注視する必要があります。木地が見えてきた時は塗り替えのタイミングと考えておくと良いでしょう。
・色褪せ:ウッドデッキは歳月が経つと色褪せ、白銀化していきます。ハードウッドであればこうした白銀化した木材も魅力に感じられますが、ソフトウッドの白銀化はかなり劣化した状態にありますから、こうなる前に対策が必要です。
・塗装の剥がれ:こちらも同様に、塗料の種類によっては歳月が経つと剥がれてくるものがあります。塗装の剥がれは紫外線や雨に直接さらされることになり、木材の腐食や劣化を早めることにつながりますので、早めの対策が必要です。
・苔や藻の繁殖:苔や藻は定期的に水で汚れを落とすことで防ぐことができますが、歳月が経ち、保護塗装のカバー力が落ちてくると、木材に水分が吸収されやすくなり、苔や藻の繁殖がひどくなって落ちにくくなります。苔や藻が落ちにくくなってきたら、早めに対処しましょう。
・シロアリの被害:歳月が経ち、塗料の防虫効果が落ちてくると、シロアリの被害を受ける可能性が高まります。デッキの表面は問題なくても、地面に近い柱などに被害を受けているケースもあるため、定期点検ではデッキ下の柱などもよくチェックする必要があります。再塗装することで防虫や防腐効果が維持できるので、見た目の変化に気づいた時は早めのメンテナンスを心掛けましょう。
木材を腐敗やシロアリから保護するためには防腐剤入り塗料(屋外用)を塗ります。定期的な塗装が必要となりますが、そうした手間を省くのであれば、最初から防腐処理された木材を使うと良いでしょう。防腐処理木材の上から保護塗料を塗ることでより長持ちさせることができます。
オイルステインは油性のステイン塗料で、木目を活かしながら撥水性を高めてくれます。浸透性が高く、木材の通気性にも影響しないので天然木のお手入れにおすすめです。ウレタン塗料は耐久性が高く、人工木にも使用可能です。
塗料は油性塗料と水性塗料があり、屋外で使う場合は耐久性が高い油性塗料が使われることが多いです。水性塗料でも屋外で使用できる物もありますが、塗り直す場合には前回使った物と同じ性質のものを選びましょう。油性塗料の上に水性塗料を塗ると弾かれて上手く塗れませんので注意が必要です。
なお、雪が積もる地域では、ブルーシートを被せて冬囲いしておきましょう。雪は積もったままにせず、雪下ろしも忘れずに。
ウッドデッキは、すでに設置されているお家もあれば、これから設置しようと考えているお家もありますよね。どちらの場合も設置後のメンテナンスは必ず必要になります。長く使うものと考えると日頃からしっかりとお手入れすることが一番です。
今回は『ウッドデッキを長持ちさせるためのお掃除ポイントとは』というタイトルで、素材別の特徴やメリット・デメリットを解説しつつ、それぞれに合った掃除方法をお伝えしました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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