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冬、暖かいリビングから寒い脱衣所・トイレへ移動したときの「ヒヤッ」とした感覚。
この急激な温度差が体に負担をかける「ヒートショック」は、寒冷地の秋田でこそ気をつけたい、住まいの課題です。
目次
暖房している部屋と、していない廊下・脱衣所・トイレとの温度差が大きいと、血圧が急変動し体に負担がかかります。
冬の入浴前後は特に注意が必要です。
「ヒートショックが怖い」という話を聞いたことはあっても、実際にどれくらいの方が入浴中の事故に遭っているのかは、意外と知られていません。
消費者庁の分析では、入浴中に何らかの事故で亡くなる方は全国で年間約1万9,000人にのぼると推計されています。また、東京都健康長寿医療センターの調査でも、ヒートショックが関係するとみられる入浴中の急死は年間約1万7,000人と推計されています(※1※2)。
消費者庁が公表している厚生労働省「人口動態統計」の分析によると、令和5年の1年間に65歳以上の高齢者8,270人が不慮の溺死・溺水で亡くなり、そのうち6,541人が浴槽での事故だったと報告されています。
同じ期間の交通事故による死者数は2,116人とされており、単純な比較でも浴槽での事故のほうが多いことがわかります。
平成25年からの10年間で、高齢者人口の増加が14%だったのに対し、溺死・溺水による死亡は31%増えているともされています。(※3)
季節で見ると、事故は冬(12月・1月)に集中する傾向があるとされ、東京都健康長寿医療センターの分析では、入浴中の急死は夏場に比べて冬場は約7倍に増えるとの報告もあります。
また、亡くなった方の多くが高齢者で、65歳以上が男性で84.2%、女性で92.8%を占めるという調査結果もあります(※1)。
こうした事故は、必ずしもヒートショックだけが原因と断定されているわけではありませんが、急激な温度差が体に負担をかける一因として指摘されています。
数字だけを見ると不安になるかもしれませんが、多くの資料が共通して指摘しているのは、事故の背景に「暖かい部屋と寒い脱衣所・浴室との温度差」があるという点です。
裏を返せば、家の中の温度差を小さくする工夫によって、リスクを減らせる可能性があるとも言えます。
実際に、住広ホームにご相談に来られるお客様からも「昔実家で、お風呂に入る前に脱衣所で吐く息が白くなっていた」「冬場はお風呂に入るのが億劫で、脱衣所に小さな電気ストーブを持ち込んで暖めていた」という声をよく伺います。
特に築年数が経過したお家では、リビングを一歩出ると廊下や脱衣所が別世界のように冷え込み、入浴時に強烈な「ヒヤッ」を感じた経験を持つ方は、秋田でも決して少なくないでしょう。
出典:
(※1)地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター「ヒートショック」
(※2)一般社団法人日本ガス石油機器工業会(JGKA)「ヒートショックの恐るべき実態」
(※3)消費者庁「コラムVol.12 高齢者の事故 ―冬の入浴中の溺水や食物での窒息に注意―」
対策の基本は、家全体の断熱・気密を高め、部屋ごとの温度差を小さくすること。高断熱の住まいなら、廊下や水まわりも極端に冷えにくくなります。
間取りや暖房方式(全館暖房など)の工夫も有効です。
「秋田は雪国だから、ヒートショックは特に危ない」と思われがちですが、必ずしもそうとは言い切れない、というデータもあります。
北海道大学大学院工学研究院の羽山広文教授が、厚生労働省の人口動態統計や気象データなどをもとに分析した調査を、紹介している記事があります(※3)。
記事によると、入浴中の事故のリスクが高い地域として愛媛県・和歌山県・福岡県などが挙げられる一方、北海道・青森県・秋田県・新潟県などは、全国的に見るとむしろリスクが低いグループに入るとされています。
その理由として指摘されているのが、家の断熱性能の違いです。寒冷地では冬の厳しさから、家全体を高断熱・高気密でつくる文化が根づいており、リビングだけでなく脱衣所や浴室まで含めた「家中の温度差」が小さくなりやすいと考えられています。
逆に、冬でもそこまで冷え込まない地域では「家中を暖める」という発想が広がりにくく、リビングと脱衣室の温度差がかえって大きくなりやすい、という指摘もあります。
東京都健康長寿医療センターの分析でも、都道府県別に見ると北海道・沖縄県で入浴に関連する事故の発生頻度が低く、両地域とも冬の室温が比較的高く保たれている傾向がある、とされています(※1)。
つまり「秋田だから危ない」というより、「家の中の温度差が大きいと、どの地域でも危ない」というのが実情に近いと考えられます。
実際、脱衣室に暖房設備を設置していない住宅は全国で7割超にのぼり、特に築20年以上の住宅では8割近くが未設置という調査報告もあります(※4)。
秋田のように寒さが厳しい土地だからこそ、脱衣所や浴室まで含めた家全体の温熱環境を意識した家づくりが、結果的に家族の安心材料になると言えそうです。
出典:
(※3)リフォーム産業新聞「温暖な地域ほど病死や入浴死リスク高い?!」
(※4) 東京ガス株式会社「都市生活レポート「入浴とヒートショック~シニアの入浴環境の実態と意識~」」
「暖かい家」をつくることは、日々の暮らしの快適さを高めるだけでなく、大切なご家族の健康と命を守ることにもつながります。
秋田の気候を知り尽くした住広ホームが、家中の温度差を抑えた安心の住まいづくりをお手伝いいたします。
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