日々の暮らしに癒しと彩りを加える観葉植物は、インテリアとしても高い人気を誇ります。植物を飾ることで空間が華やかになるだけでなく、自然の温もりが心を落ち着けてくれる効果も期待できます。

しかし、観葉植物を取り入れる際には、自分の部屋に合った植物を選び、飾り方に工夫を凝らすことが大切です。どこにどのように置くかで選ぶサイズも変わりますし、長く育てるためには育てやすさやお手入れのしやすさも大切なポイントになります。

本記事では、観葉植物を上手にインテリアに取り入れるための基本的なポイントから、おしゃれでおすすめの植物、飾り方のアイデアまでを詳しくご紹介します。ぜひ、あなたの暮らしをさらに魅力的にするヒントを見つけてみてください。

観葉植物を飾るための基本的なポイント

観葉植物を部屋に取り入れる際は、インテリアとの調和や植物に適した環境を整えることが重要です。ここでは、部屋のスタイルに合った植物選びと、植物を置く場所の選び方について解説します。

部屋のスタイルに合った植物の選び方

観葉植物を選ぶ際には、部屋全体の雰囲気やインテリアスタイルに合ったものを選ぶと、空間全体が統一感のある印象に仕上がります。

■ナチュラルテイスト

※ナチュリエ札幌 施工事例より

自然のぬくもりが感じられる天然素材を使い、淡いトーンで優しい色合いでまとめたのがナチュラルテイストです。壁や床、天井や梁などにも木材が使われていることが多いので、観葉植物とも相性は抜群です。

そんなナチュラルテイストの部屋によく合う植物は「パキラ」や「シェフレラ」「ポトス」「フィカス・ベンガレンシス」などがおすすめです。ラタンや籐製、麻やジュートなど「素材感」を活かした鉢カバーを選ぶことで、植物と部屋全体がより心地よい空間に仕上がります。

■モダンテイスト

インテリアで使われる色数は少なめで、黒や白のモノトーンを基調にしたシンプルでスタイリッシュな雰囲気が漂うモダンテイスト。シンプルで直線的なラインが特徴のモダンインテリアに似合うのは「サンスベリア」「ストレリチアオーガスタ」「アレカヤシ」「ドラセナ」など、同じようにシャープな形状が特徴の植物です。写真のように存在感のある大きな観葉植物を合わせてもいいですね。

モダンテイストの鉢選びは、「無駄をそぎ落とした美しさ」を意識するのがポイント。メタリック素材の光沢感で高級感をプラスしたり、マットな表面のセラミック製で上品な印象を持たせたり、スクエア型の直線的な形状でモダンインテリアに調和させたりと、どんな鉢にするかで印象を変えることができます。

■ヴィンテージテイスト

※ナチュリエ札幌 施工事例より

ヴィンテージテイストは、時代を感じさせるデザインや素材感を取り入れたインテリアスタイルで、温かみと独特の雰囲気が特徴です。家具や雑貨に少しの傷や使い込んだ跡があっても、むしろそれが魅力的に映り、あえてダメージ加工を施した家具や装飾が使われることもあります。時間とともに味わいが深まる自然素材も多用されるので、観葉植物との相性も良いのです。

例えば、「モンステラ」や「サンスベリア」「カラテア」などの独特の雰囲気を持つ植物や、「ポトス」や「アイビー」などのつる性植物がおすすめです。また、落ち着いた雰囲気を演出するならオリーブなどを合わせても良いでしょう。

素焼きやアンティーク調の陶器の鉢に、真鍮や銅製の鉢カバーを合わせるなど異素材を組み合わせるとハイセンスなインテリアになります。インダストリアル系ヴィンテージには、古い缶やアンティーク調のガラス瓶を使ってオリジナリティを出すのも◎。ポトスやアイビーのつる性植物はマクラメプラントハンガーを使って天井や壁から吊るす立体的なディスプレイが楽しめますよ。

植物を置く場所の選び方

植物をどこに置くかで、部屋の雰囲気や植物の成長に大きな影響を与えます。適切な場所を選ぶ際のポイントを押さえましょう。

【光の量を考慮する】

観葉植物は種類によって日光に強い植物と、弱い植物があります。日光に強い植物であれば、窓辺やカーテン越しに光が入る場所に置き、たくさん日光を当ててあげても良いのですが、日光に弱い植物に同じことをしてしまうと、葉焼けしたり、早く枯れてしまうので注意が必要です。直射日光が苦手な植物は日光が入らない部屋や日陰になる場所に置くと良いでしょう。

このように植物の特性を知った上で、どの部屋のどの辺に置くかを考える必要があります。置きたい場所がすでに決まっているのであれば、その場所の光の当たり具合を考慮して、その環境に適した植物を選ぶようにしましょう。

【動線を意識する】

 床置きの場合は、人の通り道を邪魔しない位置に置くようにしましょう。特に存在感のある大きな植物の場合は動線もそうですが、視界を遮るような配置にならないように気をつけましょう。キャスター付きのプランター台は大型植物でも移動しやすいのでおすすめです。

すっきりした空間に見せるのであれば、床が見えるように配置するのも一つの方法です。例えば中型であればスタンドやシェルフ、スツールなどで高さをだしたり、小型はカウンタ―や棚に並べるとおしゃれに見えます。壁や天井を活用して吊るすと視線が上に向くので、奥行きや立体感のある空間が作れます。限られたスペースでも効果的に飾れますよ。

【部屋の用途に合わせる】

リビングには空間のアクセントとなる大型の植物をシンボルツリーとして配置するのがおすすめです。キッチンやデスク周りには小型で手軽に移動できる植物を置くと実用的です。また、トイレや洗面所などには湿気を好む植物を置くと良いでしょう。

観葉植物は生きていますから、成長すると葉が増えたり、高さが出てきたり大きさも変化します。置く場所もその時のサイズより、成長に合わせて少し余裕をもたせておきましょう。カウンターや棚などで大きくなって置くのが難しくなった場合は、置く場所を変更する必要が出てきますので考慮しておきましょう。

おしゃれな観葉植物のおすすめ

観葉植物は初心者でも育てやすいものから、デザイン性の高い植物、大型・小型で空間を引き立てる植物まで、目的に合わせて選ぶことが大切です。以下に、それぞれのおすすめ植物を紹介します。

初心者向けの手入れが簡単な植物

初心者には、耐久性が高く手入れが簡単な植物が最適です。以下の植物は育てやすく、見た目もおしゃれです。

• ポトス
  • 特徴: 丈夫で生命力が強く、日陰でも育つ。黄緑色や斑入りの葉が美しい。
  • ポイント: 棚やハンギングで垂れ下げるとおしゃれな印象に。
    
• サンスベリア
  • 特徴: 縦にスッと伸びたシャープな葉が特徴で、乾燥に強く手間がかからない。
  • ポイント: ミニマルなデザインのインテリアに最適。
• モンステラ
  • 特徴: 大きな葉に特徴的な切れ込みが入り、エキゾチックな雰囲気を持つ。
  • ポイント: 水やりを控えめにするだけで元気に育つ初心者向け植物。
    
• フィカス・アルティシマ
  • 特徴: 明るい黄緑と濃い緑のコントラストが美しい葉。乾燥に強く育てやすい。
  • ポイント: ナチュラルテイストの部屋に映える。

インテリアに映えるデザイン性の高い植物

独特のフォルムや色合いで、インテリアのアクセントになる植物を紹介します。

• アグラオネマ
  • 特徴: 鮮やかな模様が特徴の葉がエレガントで、アートのような存在感。
  • ポイント: リビングや書斎のデザイン性を高める装飾的な役割。
    
• エバーフレッシュ
  • 特徴: 繊細な小葉がふんわり広がる軽やかなデザインが特徴。夜になると葉を閉じる。
  • ポイント: ガラスや木製の家具と相性が良い。

• ユッカ
  • 特徴: 硬い葉がスタイリッシュな印象を与え、縦のラインが強調される。
  • ポイント: モダンテイストの部屋に最適。

• カラテア
  • 特徴: 鮮やかな葉模様が目を引き、観葉植物の中でも特に華やか。
  • ポイント: コンパクトなので、テーブルや棚に飾るとインテリアのアクセントに。

空間を引き立てる大型植物と小型植物

空間の広さや用途に合わせて、サイズの異なる植物を取り入れると、バランスの良いインテリアが完成します。

【大型植物】

• フィカス・ウンベラータ
  • 特徴: 大きなハート型の葉が優雅で、部屋の主役になる存在感を持つ。
  • ポイント: 窓際やリビングのコーナーに配置すると華やかさがアップ。

• ケンチャヤシ
  • 特徴: 南国を感じさせる長い葉が広がるヤシ系植物。
  • ポイント: 広いリビングやエントランスで空間の高さを生かす配置におすすめ。

• ドラセナ・マッサンゲアナ
  • 特徴: 緑と黄色の縞模様が美しい幹と葉で、空間にエレガントさをプラス。
  • ポイント: 広い部屋のアクセントとして配置。

【小型植物】

• エアープランツ
  • 特徴: 土が不要で、どこにでも飾れる自由さが魅力。小さくてもインパクト大。
  • ポイント: ガラス容器や吊るすディスプレイに最適。

• ペペロミア
  • 特徴: 丸みを帯びた葉がかわいらしく、コンパクトなサイズで扱いやすい。
  • ポイント: デスクや棚に置くとほっこりした雰囲気を演出。

• テーブルヤシ
  • 特徴: 小型ヤシの繊細な葉が優雅で、手軽に南国の雰囲気を楽しめる。
  • ポイント: 小さなスペースにも飾れるので、寝室や洗面所にもおすすめ。

• ホヤ・カルノーサ
  • 特徴: ワックスのような質感の葉と垂れ下がるフォルムが特徴的。
  • ポイント: ハンギングで飾るとおしゃれな空間を演出。

観葉植物の飾り方アイデア

観葉植物をおしゃれに飾るためには、専用の棚やプラントハンガー、壁面・窓際を活用したディスプレイが効果的です。観葉植物の飾り方を工夫することで、部屋のスペースを有効活用しつつ、インテリアの魅力を引き立てることができます。棚やハンガー、壁面を上手に活用して、自分だけのおしゃれな植物空間を作りましょう。

色々な植物棚と活用方法

植物棚は、複数の植物を整理して飾るだけでなく、高さやデザインの工夫でおしゃれなディスプレイを楽しめます。例えば、ナチュラルな雰囲気で、どんな植物にも合わせやすい木製棚の場合、植物の高さを変えて立体感を出したり、小物やキャンドルなどを組み合わせて置くとおしゃれに見せることができます。

一方、アイアンや金属製の棚はモダンでインダストリアルなデザインに最適です。真鍮や黒い鉢を合わせると棚との統一感が出て、おしゃれにかっこよくまとまります。

階段のように段差のある棚であれば、上段に小型植物、下段に中型植物を置くなどして、視覚的なリズムを楽しむこともできますし、壁掛けタイプのシェルフは浮かせるディスプレイでスペースを有効活用できます。

色々なプラントハンガーと活用方法

プラントハンガーを使うと、床や棚にスペースを取らずに植物を飾ることができます。吊るすことで視覚的な変化が生まれ、空間が立体的に感じられます。よく目にする編み込まれた紐で作られたマクラメプラントハンガーはナチュラルテイストに最適。アイビーやポトスなどつる性の植物を窓辺に吊るしても良いですね。

金属フレームのハンガーは、スタイリッシュでミニマルなデザインがモダンな部屋によく合います。鉢の色や形を揃えると統一感が出ますよ。ヴィンテージ感を演出するなら、古い金属チェーンやロープなどのアップサイクルアイテムを使ってDIYするという方法もあります。

壁面や窓際を有効活用する方法

壁や窓際を活用することで、狭い部屋でもスペースを有効に使いながら植物を楽しむことができます。壁面ディスプレイの場合、ウォールポケットを使って小型植物を並べたり、木製パネルに鉢を固定して、壁掛けにしたりすることもできます。

窓辺に吊り下げる場合は、カフェカーテンのように窓枠にバーを設置し、ハンギング植物を吊るしたり、窓枠に直接小型植物を並べたりすると外から見た時にもグリーンが目に入って素敵に見えます。窓辺に植物棚やラックを置いて、植物をたくさん並べるとボリューム感が出て、部屋全体が明るく爽やかな印象になりますよ。

コーナースペースを活用するのであれば、壁際の角にL字型の棚を設置したり、大型植物をコーナーに配置し、その周囲に小型植物を並べて立体感を演出してみるのもアリかもしれません。

まとめ

今回は『観葉植物のおしゃれな飾り方アイデア』というタイトルで、部屋のスタイルに合った観葉植物の選び方や置く場所の選び方、用途別のおすすめ植物、そして飾り方のアイデアについてお伝えしました。

新ブランド「ナチュリエ」も自然素材をたくさん使っているので、観葉植物が良く合うお家です。飾る楽しみ、育てる楽しみ、観賞する楽しみとさまざまな楽しみ方ができますし、初心者でも簡単に育てられる卓上用の小さなサイズのものもあります。今は100円ショップでも気軽に購入できますから、育てやすいお気に入りの植物を見つけて、マイホームに迎え入れてみてはいかがでしょう。