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COLUMN コラム

湿気・シロアリに強い家 秋田の風土に合わせた長寿命化の工夫

家づくり秋田の住宅事情
湿気・シロアリに強い家 秋田の風土に合わせた長寿命化の工夫

秋田で家づくりを考えるとき、多くの方がまず思い浮かべるのは「雪」や「寒さ」かもしれません。しかし、実際に住み続けるうえで家の寿命に大きく影響するのは、目に見えにくい湿気や、それに伴う劣化への向き合い方です。

とくに秋田は、年間を通して湿度が高く、冬は雪に覆われ、春から夏にかけては気温と湿度が一気に上がります。
この環境は、木造住宅にとって決して楽な条件ではありません。
湿気がこもれば、構造材の劣化やカビの発生、さらにはシロアリ被害のリスクも高まります。

だからこそ大切なのは、単に「強い構造」を採用することではなく、秋田の風土に合った家のつくり・暮らし方を考えること。

湿気をため込まない工夫、風を通す間取り、素材選び、そして日々の小さなメンテナンス。
その積み重ねが、家を長く健やかに保つことにつながります。

このコラムでは、構造の話に寄りすぎず、秋田での暮らしの中で実践できる「家を守る知恵」に焦点を当てながら、湿気・シロアリ対策を含めた長寿命住宅の考え方を整理していきます。

秋田の気候リスク

秋田の住宅環境を考えるうえで、まず押さえておきたいのが気候の特徴です。日本海側に位置する秋田は、年間を通して湿度が高く、降水量や降雪量も多い地域です。

冬は長期間にわたって雪に覆われ、地面が湿った状態が続きます。春になると雪解け水が地中に染み込み、夏は高温多湿。秋には再び雨が多くなり、建物の周囲は一年を通して湿気の影響を受け続けます。

このような環境では、家の床下や壁の内部に湿気がたまりやすくなります。
湿気は木材の強度を徐々に低下させ、カビや腐朽菌の原因に。さらに、湿った環境はシロアリにとっても好条件です。

つまり秋田では、「湿気をどう逃がすか」「水分とどう付き合うか」が、家の寿命を左右すると言っても過言ではありません。

秋田の気候で厄介なのは、湿気が一時的なものではなく、長期間にわたって建物に影響し続ける点。
数日間の雨や一時的な結露であれば乾く時間もありますが、地面の湿り気や空気中の湿度が慢性的に高い状態では、構造の内部が「乾ききらない」時間が増えてしまいます。

この“乾ききらない状態”が続くことこそが、劣化やシロアリ被害を招く大きな要因です。
だからこそ、秋田の家づくりでは、湿気を完全に遮断する発想ではなく、「いかに滞留させず、逃がすか」を前提に考える必要があります。

気候リスクを正しく理解することが、長持ちする家づくりの第一歩になります。

自然素材での湿気対策

湿気対策というと、機械設備や高性能な建材を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、昔から日本の住まいで活用されてきた自然素材には、湿気と上手に付き合う力があります。

たとえば無垢材や珪藻土、漆喰といった素材は、空気中の湿度を吸ったり吐いたりする調湿性を持っています。

湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥すると放出する。この性質が、室内環境を安定させ、結露やカビの発生を抑える助けになります。

秋田のように季節ごとの湿度差が大きい地域では、こうした素材の力がより活きてきます。
常に完璧な状態を保とうとするのではなく、素材が呼吸する余地を残すことで、家全体が無理なく湿気を逃がせるようになるのです。

また、自然素材は経年変化を前提とした材料でもあります。
多少の傷や色の変化を「劣化」ではなく「味」として受け止められることで、過剰な補修や張り替えを減らし、結果的に家を長く使い続けることにつながります。

通気と断熱の工夫

湿気対策と断熱は、相反するもののように感じられるかもしれません。しかし、実際にはこの二つは密接に関係しています。

断熱性能を高めることで、室内の温度変化が穏やかになり、壁や床の表面に急激な冷えが生じにくくなります。その結果、結露の発生を抑えやすくなり、湿気が構造内部にたまりにくい状態を保つことにつながるのです。

一方で、気密性だけを高めすぎると、湿気の逃げ場がなくなり、壁の中や床下に湿気が滞留する原因になります。

そこで重要になるのが「通気の考え方」です。床下や小屋裏に適切な通気経路を設け、空気がゆるやかに流れるようにする。これだけで、湿気が一箇所にとどまりにくくなります。

間取りの面でも、風の通り道を意識することが効果的です。窓の配置や開口部の取り方を工夫することで、特別な設備に頼らなくても、自然な換気が生まれます。

秋田の家づくりでは、「閉じるところはしっかり閉じる」「逃がすところは逃がす」というバランス感覚が欠かせません。

断熱と通気を両立させることで、湿気やシロアリのリスクを抑え、快適さと耐久性を同時に高めることができます。

日常のメンテナンス術

どれだけ工夫された家でも、住み始めてからの関わり方次第で状態は大きく変わります。とくに湿気やシロアリ対策は、日常の小さな気配りが大きな差を生むもの。
毎日の暮らしの中で、無理なく続けられる工夫を見ていきましょう。

まず意識しておきたいのが、湿気がたまりやすい場所の使い方。たとえば、床下や基礎まわりを収納代わりに使ってしまうケースは少なくありません。

使わなくなった木材や段ボール、タイヤ、プランター、雪かき道具などを置いたままにしていると、空気の流れが妨げられ、湿気がこもりやすくなります。

こうした状態は、建材の劣化を早めるだけでなく、シロアリが寄りつきやすい環境をつくる要因にもなります。

特別な作業をしなくても、 「物を置きすぎない」「風の通り道をふさがない」。それだけでも、床下や基礎まわりの環境は大きく変わります。

また、日常の中で少しだけ目を向けておきたいポイントもあります。

換気扇や給気口のまわりにホコリやゴミがたまっていないかを、ふとしたときに確認する。
雨が降ったあと、基礎のまわりに水たまりができていないかを、外に出たついでに見てみる。

こうした何気ない行動が、湿気の滞留や小さな変化に早く気づくきっかけになります。

室内についても同じです。除湿機やエアコンに頼りきりになるのではなく、窓を開けるタイミングや洗濯物の干し方を少し工夫するだけでも、家への負担は軽減されます。

晴れた日の午前中に短時間だけ風を通す。
湿気がこもりやすい場所では、部屋干しの位置を変えてみる。

そんな小さな意識の積み重ねが、湿気をためにくい住まいの環境をつくります。

湿気をためないことや、床下・基礎まわりをものの“置き場”にしないこと。風や空気の流れを意識した環境を整えておくこと。

こうした日常の工夫は、建材の劣化を防ぐだけでなく、シロアリが寄りつきにくい住まいにもつながります。

家を守るためのメンテナンスは、特別な知識や難しい作業だけで成り立つものではありません。
日々の暮らしの中で、少し気にかける。その積み重ねが、秋田の風土に合った、長く安心して住み続けられる住まいを支えてくれます。

こうした考え方を前提に住まい全体を見直してみると、家づくりの工夫も、また違った見え方をしてくるかもしれません。

まとめ|秋田の暮らしに合った家を、長く使うために

秋田で家を長く大切に使うためには、最新の性能や強さだけでなく、風土に寄り添った考え方が欠かせません。

湿気をため込まない工夫。通気と断熱のバランス。素材の性質を活かしたつくり。そして、日々の暮らしの中での小さなメンテナンス。
これらはすべて特別なことではなく、暮らしの延長線上にある工夫です。

家は建てた瞬間が完成ではありません。住みながら、手をかけながら、環境に合わせて育てていくものです。

秋田の気候と上手に付き合いながら、家を長く、心地よく使い続ける。そのためのヒントとして、このコラムが役立てば幸いです。

もし家づくりや住まいのメンテナンスについて、「自分たちの場合はどうだろう」と感じたら、図面や実例を見ながら相談してみるのも一つの方法です。文章だけではわからない部分が、きっと見えてくるはず。

どうぞお気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

住広ホーム株式会社(インターデコハウス秋田・ナチュリエ秋田) 取締役統括部長/営業 畠山 雄大(はたけやま たけひろ)
  • 宅地建物取引士
  • 2級ファイナンシャルプランニング技能士
  • 住宅ローンアドバイザー

ファイナンシャルプランナーの目線で、住宅を検討しているお客様の家づくりのアドバイスをさせていただいております。いつでもご相談いただければと思います。

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