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2階風呂のメリットデメリットとDIYリフォーム実践ガイド

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2階風呂のメリットデメリットとDIYリフォーム実践ガイド

家の間取りを考えた時にお風呂は1階にと考える方が多いと思いますが、お風呂を2階にすることでのメリットも多くあります。モデルハウスなどで実際に見ると「2階風呂もいいな」とイメージが変わることも多いようです。

しかし、2階にお風呂を設置するとなると、費用や工事の手間、排水・防水対策などのデメリットがあることも事実です。そこで、今回は2階風呂を設置する際のメリットとデメリットを詳しく解説し、さらにDIYでリフォームを行うための実践的なガイドをお届けします。

お風呂を2階に設置するメリット

 ・1階スペースの有効活用

2階にお風呂を設置することで、その分スペースに余裕が生まれ、1階の限られた面積をより効率的に活用できます。一般的なお風呂のサイズはユニットバスで1~1.25坪ほどで、脱衣所や洗面所も合わせると2~2.5坪ほどの広さになります。その分で玄関やリビングを広げたり、ウォークインクローゼットやシューズクロークなどの収納を増やしたり、ワークスペースを設けることが可能です。1階スペースを有効活用できることで、間取りの幅も広がり、家族が快適に生活できる機能的な空間を作ることが可能になります。

特に都市部の狭小住宅や、間取りの限られた住宅では、こうしたスペースの有効活用が家の居住性を大きく向上させます。

・生活感を隠し、プライバシーを守る

どんなにおしゃれな家でもお風呂や洗面所などは生活感が出やすい場所です。家族や友人などが遊びに来ると手を洗うのに洗面所を使用することもあり、隠しきれません。ですが、お風呂を2階に設置することで、家族専用の空間として保たれ、入浴や脱衣所周りの生活感を来客に見られることがありません。家の生活感を隠しやすくなり、家族のプライバシーも守ることができます。

また、2階にバスルームがあれば、家族が夜遅くにお風呂を利用する場合も、1階にいる他の家族や来客を気にせずリラックスして入浴できるのも大きなメリットです。特に、思春期の子どもがいる家庭ではプライバシーが確保しやすく、家族全員がより快適に暮らせるレイアウトと言えるでしょう。

このように、2階風呂は家の「見せたい部分」と「見せたくない部分」を分け、快適かつプライバシーを守った生活空間づくりに役立つ配置方法といえます。特に頻繁に来客のある家庭にはおすすめの間取りです。

・寝室への動線がスムーズ

2階建て住宅では、寝室や子ども部屋を2階に設けるのが一般的に多いのですが、1階にお風呂がある場合には階段を昇り降りする必要があり、特に寒い季節や疲れている時には少し不便に感じることがあります。お風呂を2階に設置すると、夜の入浴後にそのまま寝室に移動できるため、動線がスムーズになる上、湯冷めもしにくいというメリットがあります。

例えば、仕事から帰ってすぐにお風呂に入りたい時は、クローゼットが近いので入浴後すぐに着替えができます。また、小さい子どもがいる子育て世帯であれば、子どもをお風呂に入れた後、そのまま寝室に連れて行き、寝かしつけるという一連の流れが階段を利用せずにワンフロアでスムーズに行えます。このように、お風呂を2階に配置することで寝室との動線が短くなり、快適で効率的な暮らしを実現できます。

・洗濯の動線もスムーズに

お風呂を2階に設置することで、洗濯の動線もスムーズになります。一般的にはバスルーム近くの洗濯機で洗濯後、2階のベランダやバルコニーまで重い洗濯物を運んで干すという方が多いと思いますが、階段の上り下りがなくなるので、動線がスムーズになり、家事効率が格段に向上します。身体への負担も軽減されます。

最近では室内干しをする家庭が増えてきていますが、外干ししたい家庭にとっては便利なレイアウトです。また、室内干し派にとっても2階に物干しスペースを設置すれば、洗濯物を取り込んだ後に各部屋に片付けるまでの一連の作業がワンフロアで済むので楽です。

・浸水時のリスク低減

近年、台風や大雨による浸水被害が増えています。1階が浸水する可能性がある地域では、生活に欠かせないバスルームや洗面所、洗濯機が浸水で使えなくなると大きな不便を伴います。

ですが、2階にお風呂を設置することで、万が一1階が浸水しても水道が使える状態であれば清潔な水を使ってお風呂や洗面所を利用でき、最低限の衛生環境を保つことができます。災害に備えて予めお風呂に水を溜めておけば、浸水被害からの復旧が必要な期間を凌ぐことができたり、水道が復旧した時点からすぐに使用できるため、災害時のストレスを軽減し、生活の早期再建にもつながります。

お風呂を2階に設置するデメリット

・工事の複雑さと費用

お風呂を2階に設置することには多くのメリットがある一方で、工事の複雑さとそれに伴う費用が増加するというデメリットがあります。特に、もともと1階にバスルームがある家に後から2階に設置する場合、構造の強化や水回りの新たな配管工事が必要になるため、一般的なリフォームよりもコストがかかります。

具体的には、浴室の重量を支えるために2階の床の補強が必要であったり、防水処理の強化が求められたりすることが多いです。お風呂は水を大量に使用する設備のため、漏水のリスクを抑えるために厳重な防水施工が必要で、その施工費も高くなりがちです。さらに、給排水管や排気用のダクトの配置も複雑で、これらの工事には専門技術が必要となります。

また、通常1階にある給湯器から2階にお湯を供給する場合、配管が長くなるために熱のロスが発生しやすく、効率が落ちることがあります。そのため、給湯設備の工夫や断熱対策が必要になる場合があり、追加費用がかかることもあります。

・水漏れリスクと構造への影響

お風呂を2階に設置する場合、特に気をつけなければならないのが水漏れのリスクと、それが建物構造に与える影響です。お風呂は毎日大量の水を使う場所であるため、漏水のリスクは常に存在します。水が漏れてしまった場合、特に木造住宅であれば、階下の天井や壁の内部に水が染み込み、カビや腐食が発生しやすくなります。補修費用が大きくなるなど、深刻な問題になりかねないので、2階のお風呂には徹底した防水施工と配管の適切な配置が求められます。

さらに、2階のお風呂はその重量も考慮が必要です。浴槽に水を張るとかなりの重さになるため、床の強度を確保するための補強が必要です。これには構造的な改修が伴うことも多く、建物の元の設計によっては施工が難しい場合もあります。こうした補強や防水のための追加工事が必要になり、結果としてコストも高くなります。

・老後の使用しにくさ

最近では老後の暮らしも考えて平屋を希望する方も増えてきています。高齢になり、足腰が弱くなると階段の上り下りが大変になります。お風呂のように毎日使う場所が2階にあるというのは体への負担が大きく、日々の入浴もより億劫に感じてしまいます。階段で転倒してケガをしてしまうリスクも高まります。今は使い勝手が良くても、将来的に使いにくくなる可能性があることも視野に入れておきましょう。

・2階の部屋が狭くなる

メリットのところで、お風呂を2階に設置すると、1階にユニットバスと脱衣所や洗面所を合わせて2~2.5坪ほどの広さの余裕が生まれて有効活用できると書きましたが、つまりそれはその分2階のスペースが取られてしまうということになります。そうすると、2階にある他の部屋が狭くなったり、間取りが制限されたりします。

・水圧が弱くなる

2階にお風呂を設置した場合、配管で2階まで水を引き上げる必要があるため、1階に設置した場合に比べ水圧は弱くなる恐れがあります。これにより、シャワーの勢いが弱くなったり、浴槽にお湯をためる時間が長くなる可能性があります。解決策として、あらかじめ高圧給湯器を選んだり、圧力ポンプを取り付けることで水圧の確保ができますが、設置やメンテナンスに追加のコストがかかります。また、電気代も若干増える可能性があります。

・1階への騒音が気になる

浴槽にお湯をためる音やシャワーの水音、そして排水音は1階の天井を通じて響くことがあり、特にリビングや寝室が1階にある場合には気になることが多く、家族間でもお風呂の使用時間を気にしなければならないといった配慮が必要になります。そのため、お風呂を2階に設置する場合は間取りを工夫したり、騒音対策として防音材を使用したり、二重床構造にするなどの対策を考えなければなりませんが、その場合も追加の工事費がかかる可能性があります。

2階お風呂リフォーム実践ガイド

2階のお風呂リフォームは、DIYと専門家の協力をうまく組み合わせることでコストを抑えながら実現することが可能です。計画段階でしっかりと設計し、必要な部分には適切に専門家の力を借りることが成功のポイントです。

DIYで取り組める作業と専門家に任せるべき部分

大掛かりな工事作業や専門知識が必要となる作業については作業負担や時間、コスト面などトータルで考えると専門業者に依頼したほうが安心・安全です。例えば、給排水管の設置や移動については、構造上の制約があり、誤ると水漏れや大きな損害につながります。

また、水圧や配管の勾配も考慮する必要があるため、専門的な知識が求められます。電気配線や換気扇の設置も資格を持つ電気工事士に依頼するのが安全でしょう。お風呂の床や壁全体に施す防水施工は、DIYでは難しい作業です。特に2階の場合、防水に失敗すると下の階にまで影響が及ぶため、専門業者に依頼するのが安心です。

では、DIYで取り組める作業とはどういったものがあるのでしょうか。壁のペイントや防水シートの貼り付けは比較的簡単にDIYで行えます。最近はDIY向けに防水性の高い素材も増えているので、選びやすくなっています。

既存の給排水設備に干渉しない範囲で、シャワーヘッドや収納棚の取り付けもDIYが可能です。ビス止めだけで取り付ける小物であれば、特別な技術は必要ありません。最近ではマグネットがついたバス収納アイテムも充実しており、使いやすさに合わせてカスタマイズしている家庭も多いですね。マグネットであれば取り外しも簡単で掃除もしやすく便利です。

壁や床の一部のタイル貼りもDIYで行えますが、防水性を保つために慎重に作業する必要があります。特に接着剤の選定や目地の処理が重要です。

 必要な許可と法的制約

【建築確認申請】

リフォーム内容によっては、建築基準法に基づく確認申請が必要になる場合があります。お風呂を2階に新設する場合、増改築の扱いになることが多いため、自治体に確認することが推奨されます。

【耐荷重の確認】

2階に浴槽を設置する場合、建物がその重さに耐えられるか構造計算を行う必要があります。建物の構造を変更する際は、建築士に確認してもらうのが安心です。

【消防法・防火規制】

浴室のリフォームでも、消防法に適合する素材を使う必要があります。特に賃貸物件や共同住宅では規制が厳しいため、適切な素材や換気システムを使用することが求められます。

自治体によっても許可や制約が異なるため、具体的なリフォーム内容が決まったら役所に確認することをおすすめします。

コスト削減のためのDIYテクニック

・素材をオンラインで購入

タイルや防水シート、アクセサリーなどの部材は、オンラインで安価に購入できる場合が多いです。事前に寸法を測って必要な量を把握し、まとめて注文することで送料も節約できます。

・リサイクルショップの活用

リサイクルショップや中古住宅パーツを取り扱うお店で、照明や蛇口、鏡などを低価格で購入できることがあります。品質が良くデザインもユニークなアイテムを見つけることができるかもしれません。

・レンタルツールの活用

DIY作業に必要な工具(電動ドリル、タイルカッターなど)は、レンタルショップで必要な期間だけ借りるとコストを抑えられます。最新の工具を短期間利用することで作業効率もアップします。

まとめ

今回は「2階風呂のメリットデメリットとDIYリフォーム実践ガイド」というタイトルでまとめてみました。2階にお風呂を設置する際のメリット・デメリットはいろいろありました。それぞれの家庭のライフスタイルなどで、使いやすさなども変わってきますし、将来のことまで見据えて考えるとまた違った視点での良し悪しが見えてくるのではないでしょうか。

DIYやリフォームを考える場合にも、1階に設置する場合と比べて追加工事が増えたり、構造を考慮したレイアウトを考えたり、施工の難しさから余分な費用がかかったりするケースが多いので、後から後悔のないように暮らしてからのメリットだけでなく、トータルで考えた時にどちらが良いのかを慎重に検討する必要があります。新築時であれば施工を依頼する住宅会社にしっかり相談して、間取りを決めましょう。

本文でも書きましたが、お風呂を2階に設置するリフォームには自分でDIYできる範囲が限られています。専門的な部分については業者に任せるのが最善ですので、上手く線引きをして取り組むようにしてください。

新ブランド「ナチュリエ」は裸足でも心地よい無垢の床やぬくもり感のある自然素材を使った塗装など素材にもこだわり、家族とともに時を重ねていくほどに愛着が増していく、そんな家をご提案します。今後、「ナチュリエ」についての紹介記事も書いていく予定ですので、楽しみにしていてくださいね。

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この記事を書いた人

住広ホーム株式会社(インターデコハウス秋田・COZY秋田) 取締役統括部長/営業 畠山 雄大(はたけやま たけひろ)
  • 宅地建物取引士
  • 2級ファイナンシャルプランニング技能士
  • 住宅ローンアドバイザー

ファイナンシャルプランナーの目線で、住宅を検討しているお客様の家づくりのアドバイスをさせていただいております。いつでもご相談いただければと思います。

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